ひたひたと絡る水とともに

2012 年 6 月 25 日

ひたひたと絡る水とともに、ちらちらと紅に目を遮ったのは、倒に映るという釣鐘の竜の炎でない。脱棄てた草履に早く戯るる一羽の赤蜻蛉の影でない。崖のくずれを雑樹また藪の中に、月夜の骸骨のように朽乱れた古卒堵婆のあちこちに、燃えつつ曼珠沙華が咲残ったのであった。
婦は人間離れをして麗しい。
この時、久米の仙人を思出して、苦笑をしないものは、われらの中に多くはあるまい。
仁王の草鞋の船を落ちて、樹島は腰の土を払って立った。面はいつの間にか伸びている。
「失礼ですが、ちょっと伺います――旅のものですが。」
「は、」
「蓮行寺と申しますのは?」
「摩耶夫人様のお寺でございますね。」
その声にきけば、一層奥ゆかしくなおとうとい※利天の貴女の、さながらの御かしずきに対して、渠は思わず一礼した。

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