cardseo — 2012 年 5 月 18 日, 5:47 PM
書記はふりむいてその男と話をしていました
書記はふりむいてその男と話をしていました。話がすむと、またうわおいぐつのほうへむかいましたが、もうそのときは、右か左かじぶんのがわからなくなってしまいました。
「しめっているほうがわたしのにちがいない。」と、書記君はおもいました。でも、これはかんがえちがいでした。なぜなら、そのほうが幸福のうわおいぐつだったのです。だって警察のお役人だって、まちがわないとはかぎらないでしょう。で、すましてそれをはいて、書類をかくしにつッこみました。それからあとは小わきにかかえました。これを内へかえって読んで、コピイ(副本)をつくらなければならないのです。ところで、その日は日曜の朝で、いいお天気でした。ひとつ、フレデリクスベルグへでもぶらぶらでてみるかな、とかんがえて、そちらに足をむけました。
さて、この青年ぐらい、おとなしい、堅人はめったにありません。すこしばかりの散歩を、この人がするのは、さんせいですよ。ながく腰をかけ通していたあとで、きっとからだにいいでしょう。はじめのうち、この人もただぽかんとしてあるいていました。そこで、うわおいぐつも魔法をつかう機会がありませんでした。
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